※今回は中国モノと云うことで、漢字が多用されています。読めない(表示されない、化けている)
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■■■封神演義』をプレイした感想■■■ 

 

 

光栄(KOEI)というゲーム会社のソフトで代表的なものといえば、

“ネオロマンス”ゲーム(笑)

もその1つだと思うのですが、一番多いのは

歴史物のシュミレーションゲーム(以下SLG)ではないでしょうか。

 それこそ日本の戦国時代モノから中国三国時代の作品まで、いろいろあります。

 さて、中国4大演義といえば『三国志演義』『西遊記』『水滸伝』と、そして『封神演義』だそうです。その辺、けっこう聞く人や書物によってバラバラなのですが、この4作品が中国モノとして代表格の歴史関係の物語であることは、確かだと思います。
 かなり前、『封神演義』が
『週刊少年ジャンプ』(以下WJ)に連載され始め、その人気は絶大なモノになりました。かくいう私も、随分と遅くから(既に10巻以上出ていた……)ではありますけど、けっこうこの漫画にハマって全巻そろえたり関連書籍を購入したりしました。『仙界伝 封神演義』としてアニメ化されたものは話しか観ませんでしたが、そのOPの格好良さが好きでシングルCD買いました(笑)。
 ちなみに、私の『封神』の知識はその漫画と、あと月刊誌『ファンロード』でいくつか連載されていたさんしょう うおこ先生の漫画くらいで、小説とか本家本元のお話は、実は殆ど知りません(おい)。

 

 そんな私ですが、いろいろPSのゲームを「何をしようか」と探しているときに、この『光栄』の『封神演義』を見つけ、購入。
 PS版『封神演義』。RPG要素を多分に含んだ、戦闘SLGです。
 何故ここで、同じPSゲーム・同じ『封神演義』でも、
『仙界伝』版を買わなかったのか、今でも非常に謎なのですが(笑)。

 それはともかく。

 ここで、『封神演義』を知らない人に、ちょっとだけ簡単に説明しましょう。

 掻い摘んで云えば。
 
仙界の道士である主人公・太公望が仲間を集めつつ、悪政を行う殷の紂王や彼をそそのかす仙女・妲己、そのほか彼女の部下や与する妖怪・仙人、バックにいる強大な敵を倒す、というもの。

 武具は宝貝(ぱおぺえ)と呼ばれる物で、剣や槍などの武器や、兜などの防具と多種多彩。

人間の他に仙人神獣などが出てきて。
仙人がいる訳だから当然様々なが登場する、
なかなかけっこうファンタジー(笑)。

 さすがWJで連載され人気を誇っただけのことはある(え?)。

 

 

 それでは、このゲーム、光栄版『封神演義』について、感想を語ってみましょうか。

 

 

◆◆ ゲームシステムについて ◆◆

 まぁ、ジャンル的にはRPGシュミレーションですね。『ファイアーエムブレム』(以下『FE』)シリーズのような。戦闘と戦闘の間に物語の進展があり、仲間が加わったり次の戦闘の伏線があったり。ユニットによっては戦闘の最中に仲間になる者もいます。
 ただ、仲間になるユニットは多数いるのですが、どれも無条件に仲間になるのです。

つまり、何もしなくても勝手に仲間が増えていくと(笑)。

 楽でいいですが、今まで「仲間にするには(好感度・一定のイベントの発生など)条件が必要」というゲームばかりやってきたので、何となく肩すかし喰らった気分になりました。
 
但し、クリアした後に買った本で、実は1人だけ、条件によっては仲間にできる(私は仲間にできなかった)キャラがいることが判明。もし次にプレイすることがあったら、頑張ってみたいです。

 それから。話と話の間で闘技場のようなものがあったり、戦闘中にセーブができたりする辺り、『FE』の中でも、『聖戦の系譜』とかなり似ています。
 で、闘技場(ここでは
『洞府』)で妖怪と戦ってレベルをあげ、仙人のいる洞府でその仙人に勝つと、お金の代わりに宝貝がもらえる、という。その倒した仙人は後でレベルを上げて復活しますが、それまではその洞府に入れなくなります。
 この仙人っていうのがやたらと強くて、
なかなか勝てない。一応、目安となるレベルが表示されるのですが、その通りにはならない。で、宝貝の入手のために修行専用の洞府でレベルアップを図るのですが、仙人に太刀打ちできる頃には本編での戦闘が非常に楽になるという(笑)。

洞府とは、不思議な関係にありました。

 

 

◆◆ 戦闘について ◆◆

 ゲーム自体の難易度は、『FE』や『サクラ大戦』などで戦闘SLGに慣れてさえいれば、そんなに難しいモノではありません。
 但し、シナリオ進行の都合で
出撃メンバーが限られてしまったり強制出撃にさせられるメンバーがいたり、部隊をいくつかに分けなければならなくなったり、と、

所謂“2軍”キャラを多く作ると苦しい展開を余儀なくされる

とか、そういった面での計画性は必要ですが。

 でも攻略本ナシでは、どうしても無理あります。一応『数部隊に分かれることがあるから、まんべんなく育てた方がいい』という注意書きが取扱説明書にもありますけれど。
 でも前述の通り、洞府で一生懸命育てたユニットってのは非常に強力で、そいつが
人で頑張ってるってコトも多いんですよね ……(笑)。

 さて、このゲーム。戦闘に出撃するメンバーの決定では、重要な要素は『速さ』
 これが大きいほど、そのユニットのターンが早くまわってくる。
 逆にこの値が低いと、
なかなか行動の順番が回ってこない! 忘れた頃にやってくるので、

「あ、あんたいたの?」(酷)

……ってなこともしばしば。

 逆に、戦闘に出撃するメンバーの決定で、どうでもいいのが福気(フーチー)。何か、その日(その話)での調子の良し悪しのことで、微妙に戦闘に影響するらしい。
 が、
本当に妙。微々たるものであまり関係ない(おい)。

 というか、『福気』がダウンしてても出てもらわなくちゃならないものは出てもらうし(笑)。

ねえ太公望?
(太公望が「『福気』下がった」、というのをよく見たので)

 

 『福気』上昇してても雑魚は雑魚だし(ひでェ)。

 

 

◆◆ アイテムについて ◆◆

 パラメータは、『仙桃』というアイテムで各術の素質を上げてないと、どんなにレベルアップしてもその数値以上の術は覚えられないという仕組み。この『仙桃』、後になればなるほど有り余るのは分かるんですが、

最初っから余りまくるっていうのはどうか(笑)。

 そして、いまいち最初から最後まで使い道が分からなかったのが『免戦符』(だったかな? あまりに使わないので名前忘れました……)。

全然使わなかった。

つーか、いつ使えばいいのか分からなかった(苦笑)。

でも使わなくても使えなくても全く差し支えなかったので
別に構わなかったのでしょう(笑)。

 宝貝は、まぁどれも使い道があってよかったんですが。武器として使える宝貝、『弓』が異様に少なかったような気がするのは気のせいか。まぁ、それでも充分強かったですけれどね。

 

 

◆◆ 物語について ◆◆

 いやもう別に、普通の『封神演義』と大して変わらない ………… と思います、多分(笑)。何せ本家の『封神』を知らない、知っているのは週刊少年ジャンプで連載されていた藤崎 竜先生の『封神演義』だけなので、それとの差という事になりますが。まぁ、この藤崎先生の『封神』もかなりオリジナル要素が濃い部分があると思うので、参考になるかどうか。

でも、この2つの『封神』を知っているだけで、その差にかなり笑えます(おい)。

 とりあえず人物相関図でいくと、「これってどうなん?」って部分はやはり多くありましたけれどね。

 主人公・太公望。プレイヤーは『太公望』となり、戦いの指揮を執っていく訳です。
 
物語やエピソード、経緯については大した驚きはなく(というか、『三国志演義』がそうであるように、メディアによってある程度の差異が出るのは普通)、特筆すべき事はないのですが。

白鶴童子(はっかくどうじ)嬋玉(せんぎょく)が、
太公望取り合いしているEDってのは、どうよ??

そして、煮え切らない太公望。いやん。

 このエンディングには大笑いしました。

 つーか、白鶴童子って本当は男の子のハズなんですが (このゲームでは女の子だった……)。
 更に原作では、
嬋玉は土行孫というモグラ男結婚しているんですよね。

 あと、嬋玉と幼なじみ、という黄天化。結構人もいい感じに見えたのに。
 ……そりゃあ主人公にはヒロインがいなくちゃダメなんでしょうけどね ……。
 んなこといったら、
原作では太公望にも奥さんいるぞ

 で、敵には女たくさんいるのに、太公望一味ってっ気ないし。
 つーか、キャラって嬋玉竜吉公主しかいないし(まぁ、ここでは白鶴が女の子ですが)。

いいのか?これで ……。

 

 それ以外だと。

 趙公明、彼のポジションが、いまいちはっきりしなかった。というのも、前述の「条件によっては仲間になる」というキャラだったためかと、今では思います。

 それ以外は、物語の進行は別段面白いのはなかったような気がします。
 いわゆる
ジェットコースター・ドラマ……………(展開スピードが異様に速い)。

 

 

◆◆ 登場人物 語り ◆◆

 主人公 ―――― 私、よりにもよって彼に麻黄(アサギ)という名前を付けてしまいました(笑)。
 つーか、デフォルトとなる名前
『太公望』は、 既に「釣り好きの人」の代名詞となっているくらい超有名人(その表現もどうかと)。

それなのに、プレイヤーが変更できるってどういうこと?(笑)

 しかも、音読みならともかく訓読みの名前にしてしまったので、

中国系ファンタジーの中ではきまくり。
(ごめん麻黄/大笑)

 

 そんな主人公・太公望、もとい麻黄ですが。

すっごく可愛い(力説ッ)。

女の子か? ってくらい可愛い。

ったときの顔は文句なしに可愛い(諄)。

一瞬「男装した女の子でもO.K.かも!」
血迷った事を考えてしまったくらい、可愛い
(おいおい)

そして、すごい天然のような気がする。ボケっぷりがいい。

 

………… 原作では7080歳代くらいの爺なんですけどね(句)。

 

 で。今回のゲーム『封神』でのイチオシキャラは、何と云っても黄天化
 ヤツは格好良いですよ!すごく素敵で。

あんな、見るからに動きにくそうな着物
丈の長い
スカートみたいな服装振り回しているところとか(笑)。

 藤崎先生の『封神』でも、天化に惚れてました。その彼とは外見は勿論、性格とか全然イメージが違うんですけれど。

藤崎先生の天化はかなり人なつっこくて、父親・飛虎やリーダー・太公望にもフランクに接していたんですよ。
なのにゲームの天化は斜に構えた
ひねくれ者で、父親との仲も非常に悪かった(でも弟の天祥には甘い/笑)。

 でも、“生まれながらの戦士”って部分が共通なんでしょうね。戦っているシーンとか、OPムービーでは群を抜いて格好良かった★(キッと振り返る太公望もポイント高かったけれど/笑)。

 

 そして、一番の鬼神(オニのよーに強かったキャラ)は、黄天祥。前述の黄天化の弟です。初期装備が弓だったため、全編通して弓の使い手でした(仙桃の使い方によっては、初期に所持していた『剣』の素質を上げて剣士にすることも可能だったのですが)。
 この弓、思いっきり射程が長いのでとても
使い勝手がいい上に、攻撃範囲が広かったり麻痺効果が付く技とかがあったりして。天祥自身も『速さ』のパラメータが高く何度も攻撃できるため、

天化とじか、それ以上に強かったんじゃなかろーか
と思いました。

 けれど、洞府の仙人でもうまくいけば(麻痺させて)低いレベルでも倒せるという強さ、彼に頼ると別のユニットが育たなくなる(その仙人を倒すと、次に登場するその仙人はレベルが高くなっているので)ので、ある意味危険なユニットでもありました ……。

 

 で、こんな黄兄弟の父親・黄飛虎はというと。

 

すっげー役立たずでした。
(笑/ごめんなさい)

 

 一応、太公望の仲間になる一番最初のキャラで黄一族の長であるためか、強制出撃ユニットになることも多かったのですが。守備力も攻撃力も、けっこう抜群のものを持っていたのですが。如何せん、遅い遅い遅い!(そこまで云わんでも……)。

なかなかターンがまわってこない

なかなか敵に攻撃できない


経験値が稼げない

弱いまま

という悪循環。で、速攻で軍落ち。うーむ。

 逆に、戦闘でレギュラーだったのはナタク、楊ゼン(すみません、漢字変換できません)。後半戦では崇黒虎とか。ナタクの兄で双子のキンタとモクタ(ナタクと一緒で『タ』の漢字が出てこない……『金』と『木』です)もよく使いました。
 こんな武闘派な奴等に囲まれて、
麻黄はずっと回復役だったような気がします(主役なのにネ/笑)。

 けどどんなキャラクターもそれなりに魅力があったりして、楽しめるゲームでした♪